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【セミナーレポート】 PMI日本支部九州地域主催 フリーセミナー in 九州

【セミナーレポート】
PMI日本支部九州地域主催 フリーセミナーin 九州
~企業活動におけるプロジェクトマネジメントへの期待~
 

12月3日(土)に福岡にてフリーセミナーが開催されました。
「企業活動におけるプロジェクトマネジメントへの期待」と題し、企業内でPMOに取り組む立場から、大学から企業へ生徒を送り出す立場から、それぞれの取り組みを2人の講師にご紹介いただきました。
参加者には大変好評で、有意義なセミナーとなりました。  

講演Ⅰ PSN(パナソニックシステムネットワークス)におけるPMO活動の概要

 PSN 技術統括グループ PMO 担当 船本和男様

 PSN 船本氏.JPG  パナソニックグループにおけるPMO活動の黎明期から定着にいたるまでをご紹介いただきました。
 製造業でのPMOは珍しいですが、受注生産という側面もあり、赤字プロジェクトが多かったことへの対策として受注リスク低減を目標とした取り組みのお話でした。
 受注リスクに対して、「受注リスク判定の義務付け」と「高リスク件名レビュー」の実施を義務付けると言えば簡単に聞こえますが、現場に浸透させ効果をあげるためには以下の工夫があったとのことです。
● 経営者を巻き込みトップダウンで進めたこと。
● 受注リスクのチェックシート作成(ルール作り)には現場を含めた関係者を入れること。
● チェックシート作成に際しては、営業部門と技術部門の相互チェックの仕組みを取り入れ、見切り発車防止に努めたこと。
● 現場負担軽減のため、高リスク案件(レベルHH、H)をPMOによる継続レビュー案件としたこと。

 現在はグループ企業を含め定着しており、PMO機能を各部門や各グループ会社に移管して自主運営を進めている現状についてもご紹介いただきました。
 最も印象的だったのは、「受注リスク管理は受注制限のための仕組みではなく、安心して受注するための仕組み」とおっしゃっていたことで、PMO浸透の最大の秘訣は「現場が仕組みのメリットを感じること」であることを強く認識しました。
 講演後も途切れること無く質疑応答が続き、非常に充実した1時間となりました。

講演Ⅱ 価値創造のプロジェクトマネジメント -IT人材、PM人材育成現場での取り組み-

 広島工業大学情報学部教授 南野猛様

 広島工大 南野先生.JPG  南野先生の前職(大手ITベンダー)経験を活かして、大学ではプロジェクトマネジメントについて講義をされており、その内容とポイントについてご講演いただきました。
 最近の学生は人間関係や実務においてリアルな体験が不足していること、ITの普及により字を書く機会がなかなか無いことなど、私たちが漠然と感じていたことを丁寧に説明いただき、以下のような南野流の指導法をご披露いただきました。
● ゼミの週報は「手書き」を利用
● 工場見学などのフィールド学習を実施
● 学生が傷つかないよう質問等は紙面を利用し、匿名で回答
● 月1回、会費千円で誕生会を実施
● 共同研究やボランティアの勧め

  プロジェクトメンバーに若い世代を持つ企業としては、大変参考になる講演となりました。
 さらには、このようなゆとり教育世代については、ゆとり教育を受けた世代が悪いのではなく、そういう制度を作った大人が責任を負うべきであり、大人側がきちんと教育していくべきと、受講者(企業側)に対して呼びかけておられました。
 また、大学の講義ではユーザーとベンダーは対等であるべきという理想の姿を説いておられること、学生の夢を砕かないためにも企業側(特にユーザー企業)がそのようにあってほしいと期待を述べられ、講演はしめくくられました。

セミナースタッフより一言

講演終了後にささやかな懇親会が行われ、講師、受講した皆さま、スタッフの皆で縁を深めることができました。
九州において、プロジェクトマネジメントを通じたつながりを実感できる1日となりました。

皆さま、ありがとうございました。

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【レポート by 九州地域セミナー担当】