関西ブランチでは、研究会ごとに普段別々に活動しているメンバーが年に一度集い、各研究会の成果を発表する場として毎年12月に成果発表の場を設けています。
今年は12月13日(土)に開催しましたので、実施内容をご報告します。
なお、会場での開催を模索していましたが、新型コロナウィルスの状況に鑑み今年もリモート開催としました。
関西ブランチ運営委員会 副委員長 杉原秀保
本成果発表会は、普段接する機会の少ない他の研究会発表を聴講できる貴重な機会であると同時に、発表者としても価値観・文化の異なる他の研究会や一般参加者から広く意見・質問をいただくことで、互いに新たな気付きや価値観の醸成を図る大切な議論の場になっています。
また、私達PMI日本支部の活動を関西地域だけでなく全国の方にも知っていただき、参画いただけるよう一般の方にも広く募集・告知し、皆さまの学びの場として関西ブランチが発展することを願って行うものです。
主な開催目的は基本的に、コミュニティを維持し、広げ、進化させることにあります。
「維持」は、互いのリスペクトを前提とした活発な意見交換による関係性の構築。「広げる」は、内輪だけでなく一般参加者も広く受け入れ仲間を募ろうとする組織風土。「進化」は、新規メンバーなど新たな価値観を持つメンバーの意見も積極的に受け入れ、自分達の研究を更に深化させる学びの探究心。これらの開催目的に共感いただける方の協力により関西ブランチの成果発表会は成り立っています。
なお、参加メリットとして、知見の獲得、人脈形成、独自でPDU申請が可能であること等があります。
PM創生研究会 | ①伊達 渡 | PM創生ってなんだ?:Empathy型部会活動を振り返って得られたこと |
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定量的PM事例研究会 | ②工藤 達矢 | アジャイル開発の見積もりと工数管理 |
IT上流工程研究会 | ③塩田 宏治 | ディシプリンド・アジャイル?なんやそれ 大質問会 |
運営委員会 | ④大西 徹 | 関西ブランチコミュニケーション施策:ハンガーフライトラジオのご紹介 |
PM実践研究会 | ⑤村山 慎二 松下 貴司 | インタビューによるショートケース作成実践事例紹介 |
医療PM研究会 | ⑥岡橋正明 | 医療PM研究会の2022活動報告 |
PM創成研究会のこれまでの歩みと研究成果を振り返り、現在は部会パーパスや研究員の探究心、好奇心によってPMのリスキリング行動を促すことをメインテーマに掲げておられました。部会内部中心の活動から今後は外部発信や、やりたいことへ軸足を移すとのお話しが印象的でした。
設計品質では日本が良いが、プロセス品質は海外の方が進んでいて日本は遅れている。テスラは製造業を自動化しておりプロジェクトの一部が財務効率とともに評価されている。「デジタルセルフマネジメント」や複数のプロジェクトやモジュールを同時並行で実施する手法など学ぶべき点がある。特にアジャイルを根付かせるためには、多様性の理解と定量管理が必要とのお話が印象的でした。
DAの大事な概念にコンテキスト・カウントがあり、自分達の環境やコンテキストに合わせて、最適なやり方を自分達で決めていく必要があるとのこと。DAブラウザーや、DAコミュニティ、アジャイル、ウオーターフォールVSアジャイルプロセスの比較、スクラム、更にDAに関する資格体系(5つ)に至るまで初心者にもわかりやすく解説いただきました。
ハンガーフライトとは、飛行機乗りが天気の悪い日に格納庫で経験談を語りあったことが発端。関西ブランチメンバーの経験や価値観をインタビュー形式で深掘りし、互いを知り・学び合うことを目的とした取組みの報告でした。コミュニティの初期メンバーは熱い思いで参加していたが、現在は情報だけ持ち帰りたいメンバーが増えている。コンプライアンス問題はあるが、ブランチ内に議論したい人がいるか? 対話によって学びがあるか? との課題認識に、コミュニティ内の人々の相互理解が進むと行動が変わることをレヴィンの場の理論 B=f(Pn,En)(B:行動,f:関数,Pn:価値観,En :人間関係・風土)を用いて説明いただきました。
PM実践研究会では、毎年ワークショップ形式のセミナーを開催していますが、各企業とも情報資産保護の関係で実践事例を提供いただける機会が少なくなり、事例から学ぶ機会が減少したとのこと。これらの課題意識からインタビューによるショートケース作成に取り組まれた事例をご紹介いただきました。ケース作成手順や話し手、聴き手のメリットと心構え、インタビューガイドの作成(情報管理、影響度と関与度のグリッド)など内容も多岐に渡り、PM実践研究会らしさが光る実務的な内容でした。
講演者の岡橋代表の発表と思いきや、開始早々スペシャルゲストの「あかねとあおい」のアニメキャラが登場し、今年の医療PM研究会の活動内容と来年の方向性を発表していただきました。関西弁混じりのAI?二人による自動音声の掛け合いで終始講演が進み、あっという間に終了。講演者が直接話さなくても成り立つことを実証してみせた斬新な発表でした。なお、作成期間は約2週間とのことでしたが、新時代の幕開けを感じさせる挑戦的な発表でした。
関西ブランチの運営委員会や研究会に参加し、PMI日本支部を盛り上げるための各種イベントの企画・運営を私達と共にしませんか?
これらの活動を通じて、関西ブランチの各研究会の活動内容が把握できるだけでなく、加えて好奇心旺盛なメンバーとの意見交換を通じてさまざまな価値観に触れながら人脈形成を図ることができます。他組織へ越境し関係性を築くスキルは、本業だけでなく人生のさまざまなステージで活かせるスキルですので、賛同いただける方のご参加をお待ちしています。いずれも月に1回定例会を開催しており、見学だけでも大歓迎ですのでお気軽にご参加下さい。
【研究会・委員会活動への参加方法】
部会活動への参加を希望される方は、部会活動参加申し込みページで必要事項を記入してお申込みください。お申込みいただいた方には後日、日本支部事務局からご連絡を差し上げます。