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PMI China Congress 2011 北京 参加報告

2011年10月21日

PMI China Congress 2011 北京  参加報告
PMI日本支部 会長  神庭 弘年

 

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 9月16日(金)-17日(土)に北京で開催された、PMI China Congress 2011 に参加いたしましたので、ご報告いたします。北京オリンピックが開催された「鳥の巣」会場。まだ鮮やかに記憶されていることと思います。この建物に隣接する巨大な China National Convention Center (国家会議中心) で、二日間、2000 人規模で China Congress は開催されました。

 PMI からはマークラングレー CEO, ベス・パートルトン理事がキーノートとして登壇、中国政府からは SAFEA(State Administration of Foreign Expert Affairs) のトレーニング・センターの高官、中国海洋石油公司・工程建設部の高官が登壇されました。両日の実質的な主役は PMI China の責任者である Bob Chen さんです。彼は今年の PMI 日本 Forum で、中国のプロジェクトマネジメント状況について講演していただいていますので、覚えておられる方もいらっしゃると思います。大きな体とよく通る声、人をそらさぬ笑顔と流ちょうな英語で、すべての進行を仕切っていました。 
 
 今年が2回目ということもあって運営の細かなことについては改善の余地は無いこともないのですが、若々しく熱気に満ちていて、ハッキリ言ってとてもやかましい。みんな口々に喋りまくっていて Congress という場ができたことに高揚しているように見えました。これほどの規模ではないにしろ PMI 日本支部が東京支部と言っていた、かつての参加者の期待に満ちていた、若々しい時代を思い出しました。

 発展中のエネルギーに満ちた会場に同席できるのはいいものです。しかし、言葉は全て北京語で英語の話せる人はまだそれほど多くはありません。一日目のセッションには全て中英 / 英中の同時通訳がつきましたが、展示コーナーなどではほとんど意志を通わせることができません。

 二日目は 5 トラック、34 の Break out session で、私も日本支部の活動内容や最近のトピックスについて発表いたしました。二日目には同時通訳は使わないため、私は英語で発表しましたが、英語の苦手な人は部屋を出ていってしまいます。残ってくれた人たちは大変熱心に聞いていただき、質問者の行列ができ、次の講演が始まる時間になっても終わらず、廊下に出て質問に応じるほどでした。もし来年も日本支部に講演要請が来るようであれば、ぜひ中国語の通訳をお願いしたほうがもっと多くの人に聞いてもらえるだろうと思いました。

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 中国の状況についてご報告しますと、例えば PMP® 受験者は 9 万人を超え、PMP® 保有者は延べ 5 万人いますが現在アクティブなのは 4 万人です。中国政府は 「National Talent Development 2010-2020」 というプログラムで海外の有資格者の増大を施策として実施しています。実際 PMP の受験費用の半分を補助する制度も実施されているそうです。

 PMI China には Global Executive Council というわれわれの法人スポンサーの様な制度をもっていますが、世界の大企業が名を連ね、中国に対する期待をまざまざと見せています。例えば、Accenture, IBM, hp, NASA, BAE Systems, CSC, Microsoft, IIL, Price Waterhouse Coopers, SAP, BASF, DELL, Boeing, Deloitte, SIEMENS, Oracle, P&G, ERICSSON, GE, Bank of America, Boston Universityなど。この事実にも圧倒されてしまいます。


 また中国でのPMP® 資格者の給与調査結果も報告され、PMP® 資格を取得すると大幅な昇級があり、経験を積むとさらに上がっていること、経験 5 年~10年になると、資格取得時の倍以上の年収に到達していることなども紹介され、熱気は上がるばかりです。

 PMI China には Strategic Partner という制度もあり、Award を送られたパートナーは、なんと中国政府の SAFEA でした。日本と社会制度が違うとはいえ、政府機関を Strategic Partner として表彰するという感覚は思いもよらぬものです。しかも 10 年以上にわたる良い協力関係と、今後も長く関係を維持するのですというのが、表彰理由となっていました。中国で PMP® 資格者が急速に増えているのも、なるほどと腑に落ちる思いでした。

 もう一点大切な事を報告しておきます。PMI はEducation Foundation という部門の中に、非常に独立性の高い GAC (Global Accreditation Center) という組織をもっています。これは教育機関のカリキュラムをプロジェクトマネジメント教育の観点から評価し、認定を与えるものです。既に世界各国の大学で GAC 認定のカリキュラムが走っていますが、これらの教育機関ではプロジェクトマネジメントを専攻することでマスターもドクターも付与できる事が承認され実施されています。

 日本とは制度が違うので比較は無理ですが、今回、上海交通大学がマスタークラスを開くにふさわしい大学として認定を受けました。これで2つめの大学になるそうです。当然ですがこれらの大学で学んだ生徒たちは PMI® 標準をきちんと身につけて卒業してくるわけです。若い年代から続々と世界水準のプロジェクトマネジメント標準を学んだマスターたちが生まれて来るかと思うと、日本も頑張らなければとの思いがひしひしといたしました。
 

PMI日本支部 会長  神庭 弘年