お知らせ

Asia Pacific Regional Project Management Forum 2012 香港 参加報告

2012年11月19日

アジア・パシフィック・コングレス2012 参加報告 〔2012年11月2日・3日開催〕

 2012年11月2日~3日に香港で開催された「アジア・パシフィック・コングレス2012」に参加しましたので、概要を報告します。

アクシスインターナショナル株式会社 中谷公巳

 

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会場

 3日に開催されたコングレス当日はPMI日本支部からは神庭会長と事務局からは田坂事務局長そして、中谷の3名が参加しました。
 会場となったサイバーポートは、香港政府と香港の財閥企業が、香港島西部に建設された約20ヘクタールある巨大施設で、最新のIT技術の開発と発展、情報サービス企業の集積を形成するためのオフィスビルを始め、企業や人材の育成を目的とした教育施設、小売店舗、展示会場、娯楽施設、高級住宅地、ホテル等が集積しているエリアです。
(*サイバーポートは香港島の中心地、中環、金鐘、のバスターミナルからバスでおよそ30分です。)

スピーチ

  "Maximizing Business Benefits in a Dynamic & Changing Environment"[掌握変化 創造価値] をテーマに開催されたコングレスには、およそ300名が出席。講演会場を3つに分け、1日かけて具体的かつ精力的な発表がなされました。公式スピーチ、発表、討議は全て英語(各セッションは一部中国語)で、国際会議らしく多様性のある顔ぶれでした。私の隣に座っていた女性はオーストラリアの通信会社の方でした。
 PMI香港代表のRaymond WONG氏のオープニング・スピーチから始まり、MTR(Mass Transit Railway 香港最大の鉄道路線システム) のTal Chong CHEW氏のキーノート・スピーチをはじめ、香港のプロジェクト事例が語られます。

コミュニケーション・マネジメントとリスクマネジメント

  香港の特殊性は、中国へのゲートウェイ、経済のハブ拠点、そして多様性がこのコンパクトなエリアに集まっている点です。
 アジア主要都市間の移動 (5時間以内)が容易で時差の影響を受けずにビジネスが進められるため、プロジェクトの進行にメンバーの国籍や地政的な制約は織り込み済みで、オフショア、外製化、クロス・ファンクショナル、コワーキングは当たり前。ゆえに「多国籍・文化的多様性の中でのプロジェクト」の中で[掌握変化 創造価値]を成し遂げるために、PMには「コミュニケーション・マネジメント」と「リスクマネジメント」の能力習得と不断の実践が必須であるということが各スピーチ、セッションでも一貫して訴えられていました。

タレント・マネジメント

 この「コミュニケーション」、「リスク」に加えて、台湾のDr.Barry HSIUNG氏の講演 "The Soft Power and The Global Talent War" の中で「タレント・マネジメント」について触れていたことにも注目しました。
 要約すると「できるメンバーを集めてそれをマネジメントできればプロジェクトの成功は約束されたようなもの。だからPMはメンバーの『能力』を総合的に把握し、それを活用することを保証する仕組みにも目を配らなければならない。仕組み構築には、採用、人材配置、評価、目標管理、コンピテンシー、昇進、教育・研修、報酬制度といったあらゆる人事プロセスの統合管理が前提。プロジェクト・マネジャーは案件限りの人間関係だけでなく経営、財務、人事に対する幅広い視野と体系的な知識をもって、多様性の中での実践が求められる。」とのこと。
 タレント・マネジメントは個を活かし、多様性・弾力性あるチームを創るためにも必要な取り組みで、いわば「人材の囲い込み」ですが、グローバルで競争力を維持する、あるいは高めるための、重要なカギの一つとなるのは間違いないでしょう。

グローバル化の本質

 日本において昨今「グローバル化」の言葉をよく見聞きするようになりましたが、このグローバル化を推進するためには、言語習得などの表面的な備えだけでなく、物事を進めるための「本質的な共感」や「仕組み作り」、「見通しを示す力」が必要であると考えます。
リスクの洞察、変化に対する適応、人を活かし育てる仕組みの構築、ビジョンを示す。これらは、リーダーシップ、マネジメントそのものであり、それこそが価値創造につながる。コングレス全体に流れる一貫したテーマの中から、「グローバル化」の本質の気付きもまた得ることができました。
日本のプロジェクト・マネジャーが広く世界で活躍するためにも、彼らとのパートナーシップの構築はもちろん、本質を語り合うための共通フレームワークとしてのプロジェクトマネジメントの重要性と、経験の共有、情報発信、フィードバックとに真剣に取り組んでいかなくてはならないとの思いをあらためて強くしました。

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コングレス前日の2日には、銅鑼湾の「Cricket Club」にて香港支部やPMI のリージョン9(香港、マカオ、チャイナ、台湾、日本)のリーダーたちとの会食、ネットワーキングで交流を深め、いろいろお話を聴かせていただきましたが、場の振る舞い、話の含蓄、取り組んでいることと、皆、人格者であり、尊敬できる方ばかりでした。

PMI香港の皆さまの運営、発表者のプレゼンテーション、全てが素晴らしいものでした。

ご招待いただきありがとうございました。