お知らせ

Project Management Congress 2014 香港参加報告

2014年11月11日

 

香港島西部の香港大学より少し南に位置するサイバーポート・コンベンション&イグジビション・センター にて、11月8日にPMI香港支部主催のAsia Pacific Project Management Congress 2014が「Managing Business Complexity, Turning Strategy into Success」のテーマの下、開催され、日本支部から参加いたしましたので、報告させていただきます。

2014年11月11日
PMI日本支部事務局長
田坂 真一

会場

例年同じ会場を使用して2日間の開催だったのですが、今年は2日目のワークショプ形式による分科会セッションの開催がなく、1日のみの開催。
香港の11月は年間でもHigh Seasonの期間で天候はいつもなら良いのですが、残念ながら今年は雨。日本から移動した日は、金曜日ということもあり、また雨かつ学生たちを中心とした香港政府への要求デモの影響が重なり、交通機関はいずれも大混雑。金曜夕方から香港島の中心より東に位置するコーズウェイベイ駅付近の会場で開催されたプリ・セッションにチャイナや台湾などからの参加者のコメントでは、タクシーを待てども来ない、乗ったら乗ったで街中の移動は大変な混みようだったとのこと。日頃だったら15分程度の距離に1時間以上かかったとのことで大変だったようです。
私はMTR(香港の地下鉄)でシェンワン駅からコーズウェイベイ駅までの4駅移動しましたが、遅れなどはないけれども確かに地下鉄内はぎゅうぎゅう詰め状態でした。幸い、宿泊先を上環(シェンワン)付近に確保したためコングレス開催日(土曜日)のサイバーポートへの移動は、デモの影響の残る中心部の中環(セントラル)や金鐘(アドミラルティ)を通ることなく、スムーズでした。

P11s.jpgサイバーポートでの会場案内 p12s.jpg会場から中庭を望む

プログラム

プログラムはキー・ノート講演6件、分科会招待講演6件(2トラック並行で3セッションずつ)、それから私が参加したパネル・ディスカッション1件が組まれていました。 キー・ノート講演者や分科会招待講演者ともその道のプロで構成され、参加者を飽きさせない話題や講演熟達者ばかりです。

聴講参加者は日本から申し込まれた金融系企業の1名を含め、約200名(例年とほぼ同じ)でしたが、いずれの講演も質疑応答も全て英語で進みます。

キー・ノートの最初は、香港支部の有力支援者でもあり、香港で唯一、PMIのグローバル・エグゼクティブ・カウンシル・メンバー(注)である CLP Power Hong Kong Limited の執行役員ポール・プーン氏とスマート・グリッド部門をリードしているウェイン・ペールズ氏によるスマート・メーター化プロジェクトについての講演でした。CLP社は10月の北米コングレスの表彰式でアジア・パシフィックにおけるプロジェクト・エクセレンス賞を獲得した企業でもあり、CLP社を代表して講演者のペールズ氏が授賞していました。

分科会招待講演ではトラック2に参加しましたが、最初のセッションで"Route Causes of New Hotel Opening Delays in Greater China"を講演したマレーシア在住のコンサルタントGert NOORDZY氏の話は興味深く、「え!本当にそうなの?」と大変印象的でした。彼には来年7月のPMI日本フォーラム2015でも話してもらいたいと思っています。 

p21s.jpg主会場の講演席 p22s.jpg司会によるプログラムの案内
p31s.jpg香港支部プレジデント ロサンナ女史挨拶 p32s.jpg香港支部の中期注力エリア

パネル・ティスカッション

私が参加したパネル・ディスカッションは最後のキー・ノート講演の前に開催され、ファシリテーターとして台湾から、パネリストとして日本、香港、モンゴル、台湾、チャイナが参加し、「Asia Regional Perspectives on Business Complexity and Successful Execution」 を基本に下記サブ・テーマについてそれぞれの考えや、状況等を包括的に出し合いました。

  1.  Business Complexities : What are the some of the main business complexities and  challenges you are seeing locally?
  2.  Strategies : What are some of the strategies that are being undertaken to tackle thesebusiness complexities?
  3.  Execution : What are some of the best practices and lessons learned that you can share for the successful implementation of these strategies? 
  4.  Future Road : What insights can you share in regards to the project management profession and its role in helping to manage these complexities and turning strategies into success? 
p41s.jpgコングレス・プログラム講演者たち p42s.jpgパネル・ディスカッション出演者

キーノート講演

Congress最後のキー・ノート講演は当初の講演者が緊急業務で都合がつかなくなり、代替者による講演となりましたが、その講演者がイノベーション啓発の大家であるSimon Tam氏でTCL(チャイナの大手電気メーカーでTelephone Company Limitedの頭文字)での企業成長におけるイノベーションの適用例を披露いただきました。
 
TCLは別名「The Creative Life」という呼び方もあるようで、社会生活への貢献を旗印に急速に成長してきた実績を持っています。講演者のSimon Tam氏は香港大学でイノベーションについて教鞭を執っていましたが、今は独立コンサルタントとして、日本も含めアジアはもちろんのこと欧州などで忙しく活躍中です。今年5月に香港でPMI日本支部と香港支部共催の3日間の グローバル・リーダー・トレーニング・コース を開催した時にはイノベーションに関してのインストラクターも務めてもらった何かと縁がある人物です。このトレーニングに参加された皆さんはTam氏のトレーニングを受けられて大変ラッキーでした。
 
p51s.jpg最終講演者 Simon Tam氏 p52s.jpg講演テーマ
p61s.jpgTam氏 講演中 p62s.jpgピンチ・ヒッターご苦労様でした

ネットワーキング

日本から法人スポンサーである株式会社マネジメントソリューションズ様から執行役員の方が私に同行して参加されました。 香港のキーパーソンや講演者、ボランティア・スタッフなどと個人ネットワークの構築にも注力され、かなりの収穫を得られて一緒に帰国されました。
 
日本支部法人スポンサーの皆さまにとって、アジア各地でのPMI支部が主催するコングレスなど大きなイベントを自社のビジネスに結びつける利用方法の一つとして参照いただければと思います。

最後に

1日だけのコングレスでしたが、プリ・セッション、ポスト・セッションも含め内容は非常に充実したイベントで、さすが香港支部が準備しただけあるなという印象でした。開催方法や運営方法は違いますが、取り入れるべきものについては来年のPMI日本フォーラム2015に取り入れていきたいと思っています。
 

(注) グローバル・エグゼクティブ・カウンシル・メンバー

PMIへのご意見番として申請され、 PMIに承認されたグローバル企業86社[2014年10月現在]で構成される。高い企業倫理や年に何回かの北米で開かれるメンバー活動報告会議への参加、プロジェクトマネジメント啓発への貢献義務を負う。日本からは富士通株式会社殿がメンバーだが、チャイナやインドなどからは複数の企業がメンバーになっている。