お知らせ

Mongolia Conference&Region9 Meeting 報告 〔理事 除村健俊〕

2016年11月18日

 

 2016年10月7~8日にモンゴルの首都ウランバートルで開かれた第3回モンゴルチャプター国際コンファレンスと、9日に開かれたRegion 9 Meetingに出席してきましたのでご報告いたします。

PMI日本支部 国際連携、標準担当理事
除村 健俊

はじめに

 モンゴルと言えば、渡航前の私のイメージは草原が広がる国(写真 左)でした。首都ウランバートルを離れると確かに草原が広がっていますが、ウランバートルは高層ビルが立ち並び、車が激しく渋滞する都市でした(写真 中)。ただし、郊外のガソリンスタンドのトイレ(写真 右)はまったく未整備です。

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コングレス概要

 第3回モンゴルチャプター国際コンファレンスのタイトルは“Best Practices in PROJECT MANAGEMENT”で、会議参加者は400人以上と、事前の予想である300人を大きく上回り、スポンサー企業数もモンゴルの代表的企業20社以上が参加し、盛大に行われました。モンゴルの最大産業は資源開発であり、スポンサー企業の多くは・建設・資源開発や銀行関係でした。

 コンファレンス1日目は、4件のキーノートスピーチの後、3つのストリームに別れ、それぞれ30分のセッションが8つずつ行われました。コンファレンス2日目は、2つのストリームに別れ、それぞれ90分のセッションが4つずつ行われました。コンファレンスの2日目の参加者は、一日目の約半分の200人ほどであり、2つのWork Shopが並行し、それぞれ約100人ずつが参加しました。

第3回モンゴルチャプター国際コンファレンス発表の内容

 第1日目は3ストリームが同時並行で実施され、その中で30分の講演が行われました。
 Region 9 Mentorの神庭氏が ”Introduction to PMI Triangle and Credentials”というタイトルで話されました。モンゴルではPMPの取得者がまだ数えるほどで、会場にはPMP取得者がほとんどおらず、これからPMP取得を目指している人たちばかりだったので、活発な質疑が行われました。
 2日目は2ストリームのWork Shopが同時並行で実施されました。90分のWork Shopで参加者はチームを組み課題に対し議論を行い、理解を深める形式で行われました。例えば、”Developing an effective project team”というWork Shopでは、アメリカ企業がイタリア企業を企業買収したが、そのイタリア企業では製品開発が遅れ、コストも超過している。あなたは、PMとして送り込まれたが、まず何から手をつけるか10個挙げよ、などという課題が与えられ、その議論を通して、国による考え方、行動の違いなどを学ぶというものでした。Work Shopは議論に興味を持ってもらう導入として効果的であったように思います。
 
 2日目に私は、Work Shopに代わって90分の講演を行いました。
90分もの長い英語講演は初めての経験であり、短い期間での資料準備や事前練習、そして本番と全てが挑戦でした。幸い、Q&Aも多数あり、講演後の反響も予想以上に良く、指導やツール提供、講演依頼などの話もあり、PMI日本支部のビジビリティー・アップに少しは貢献できたかと思います。講演のタイトルは“Practical PM Tools for Cross Functional Problems and Project Schedule Creation”で、発表内容は日本工学協会の学会誌、本年7月号に2つの論文が掲載されていますので、興味ある方はご覧ください。
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Region9 Meeting の概要

 Region 9 Meeting は、モンゴル、香港、韓国、台湾、そして日本からの出席者が参加して開催されました。目的は、「2016年までの活動の成果や各チャプターの活動内容を共有し各チャプターで展開検討」など、でした。

 まず、アイスブレーキングから入り、仮想的なPMI Memberを描き、その人物をどのようにPMIの活動への参画を促すかと議論など、課題への解決を考えると共に、チームメンバーが交代しながらメンバーの交流を深めました。その後、チャプターごとに議論を行いました。Region 9 Chapterが連携することで、PMI Memberやスポンサー企業がRegion 9各国の企業、メンバーとの交流円滑化やグローバル化に貢献できると思います。

全体の印象

 モンゴル支部の会員は80名ほどですが、参加者数が400人を超え、翌日のモンゴルのFinancial Timesには添付のようなカラーで紙面の半分を占める記事が掲載されるなど、Project Managementに対する関心の高さ、期待が非常に高いことが印象的でした。残念なことに、読めませんが・・・。

 また、30人以上のボランティアの大部分が女性で、その能力が非常に高かったことも印象的です。皆、モンゴル語、英語はもちろん、ロシア語、中国語、日本語など、3ヶ国語以上を流暢に話せる人が大部分で、それぞれの言語の現地の大学院を卒業しています。若い女性が優秀なため、相手を見つけるのが難しいという話も聞きました。

 今、モンゴルは資源価格の下落により経済的に厳しい状況にありますが、若い人たちの活躍で、モンゴルの今後の発展は大いに期待できると思います。PMI日本支部もPMIモンゴル支部と交流を深め、元気の刺激をもらうことも重要であると再認識しました。また、両支部の交流を通して両国企業の協業促進に寄与することで、世界中にネットワークを持つPMIの価値の再認識や、PMに対する企業からの注目度が高くなることも期待できると思われます。

 出発前は、モンゴルという国は、遊牧民や相撲の印象しかありませんでしたが、今回のこのカンファレンスに出席し、モンゴルの違った印象が明確になると同時に、モンゴルの持つ大きなポテンシャルを感じました。先述のように、今後はPMI日本支部の理事として、この貴重な経験を、モンゴルとの交流促進や、個人会員や法人企業へのよりよいサービスの提供に繋がるように活動していきたいと思います。

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