お知らせ

CAPM®受験体験記  ~ 大学3年生の挑戦 ~

2021年07月27日

武蔵大学 経済学部経営学科3年

成木 日奈子

CAPM®とは

  「CAPM®試験は、プロジェクト・チームメンバー、新人のプロジェクト・マネジャー、大学生、大学院生を対象とした試験です。受験者のプロジェクトマネジメント(PM)に関する経験、教育、知識をはかり、プロフェッショナルとしての確認を目的として実施されます。」と、PMI日本支部の「CAPM®試験について」に記載されています。
 PMP®は、一定の学歴と一定期間以上のプロジェクトマネジメント実務経験を受験申込み前の8年間に連続して蓄積することを条件に受験資格が得られます。加えてPMI®からPMP®試験対策講座認定を受けた機関(ATP:Authorized Training Partner)による35時間以上の講習が必要です。このために最短でも企業の中堅社員以上の実務経験がないと受験できない障壁があります。
 その点CAPM®は、プロジェクトマネジメントにかかわる入門資格として、高卒以上の資格と23時間の講習で受験資格が得られます。特典として、将来のPMP®受験の際、CAPM®有資格者は35時間の講習が免除されます。プロジェクトに参画する新入社員、ひいては、これから課題プロジェクトを学ぶ学生のための有効な資格です。 

CAPM®受験のきっかけ

 私は以前よりPMP®資格の存在は知っていましたが、受験資格がないこともあり、PMBOK®を手に取るまでプロジェクトマネジメントを学習するモチベーションがありませんでした。そのため、見様見真似で種々の課題解決プロジェクトを進めてきました。

 高校時代にはクラウドファンディングを立ち上げ、福島復興七年問題に対するプロジェクトを経験し、SGH(Super Global High school)の研究を推進しました。大学に入ってからは産学連携プロジェクトに参画し学生の立場から企業推進提案に向けた活動を学びました。どの課題プロジェクトもその立上げから終結までの一連の課題を解決して成果物を作成するのですが、進め方や問題に直面した際の解決策はなし崩し的で、もやもやした中での学習でした。
 そんな中、2021年36日に行われたPMI日本支部主催の「学生のためのSDGsスタートアップ研修」に参加した際にCAPM®資格の存在を知り、これまで取り組んできた課題解決プロジェクトをPMBOK®をベースとした知識と体系的に紐付けしたいと思いたち、受験を決意しました。

CAPM®受験勉強

 最初にCAPM®にかかわる情報をPMIPMI日本支部から入手して、CAPM®講義をe-Learningで公開している教育機関を探しました。CAPM®の勉強期間は20214月から6月の約10週間です。
 一日の勉強量としては、学校の授業もあったので、午前中1時間と午後23時間の計34時間程度です。コロナ禍(緊急事態宣言中)の中、大学講義が自宅からのオンライン授業ということもあり、生活習慣にメリハリを付けることを意識し、毎日欠かさず勉強することを心がけました。

第1週目~

 教育機関によるCAPM®受講を決め、e-Learningを一日1章(全14章)、2週間かけて周しました。進め方は、e-Learning受講の前にこれまでやった章と間違った章末問題を確認した後に次に進む方法を繰り返しました。理解が曖昧であった章は何度か再受講を繰り返しました。
 この段階までに、全体のプロセスを俯瞰できるように49のプロセスマップと専門用語を覚えました。

第3週目~

 e-Learningの修了向け問題150問を本番試験と見立てて受講しました。最初の結果が120点以上の認定値には満たず、3日間の復習時間を自分に課してe-Learningを繰り返し、3周目くらいで23時間の認定をもらいました。
 この段階までに、ITTOを覚えるようにしました。各プロセスのITTOの目的を理解しながら主要OUTPUTがどのプロセスのINPUTになるかを、常にプロセスマップで俯瞰しながら復習を続けました。 


全プロセスのつながりを1枚に集約        赤の付箋は各プロセスのITTOを記載

第6週目~

 PMI学生会員、ついでにPMI日本支部へ入会しました。同時に、CAPM®受験日を一ヶ月後と決めピアソンVUEへ申請しました。CAPM®申し込みは各所から参考資料があり戸惑うことなくできました。受験日が決まると、改めて気持ちが引き締まりました。
 この段階までに、PMP®の問題を含め、なるべくいろいろな問題を解きました。e-Learningの章末問題150問を繰返し受講しつつ、補完資料の問題や、PMP®の受験体験記を参考にして、モチベーションを維持しました

第8週目~

 主要プロセスのITTO8割ほど覚え、e-Learningの章末問題の回答率も90%以上解けるようになり、間違った箇所を落穂拾いしつつ、忘れかけている箇所をe-Learningを再度聞き流しました。
 この段階までに、e-Learningの動画を見ずとも内容が耳から理解できるようになり、気づいた箇所をテキストで確認するようにしました。

第10週目~

 受験一週間前は、主にPMBOK®を流し読みしました。初めてPMBOK®を手に取った時の約800ページの量と多くの専門用語に怖気づき、確認ポイント以外は開くことはしませんでしたが、この段階に来ると流し読みしても良く頭に入ってきました。新たな気づきがあって受験前に読み流すことは効果大でした。お勧めです。
 この段階までに、初めて聞く専門用語がないようにしました。

受験当日

 受験当日は緊張した気を紛らわすためにITTOを最終確認しました。本番受験は、設問150問を約2時間で解き、残りの時間でレ点を付けた問題を再確認して終了、3時間の長丁場もあっという間に過ぎ、Above Targetで合格することができました。

CAPM®としての今後

 今回、CAPM®の延長線でPMBOK®を勉強できたことは大変有効でした。無意識で進めてきたプロセスや技法も論理立てて理解することができて、過去に取り組んだ課題プロジェクトを改めて振り返ることができました。

 なお、PMI日本支部が公表している統計データ(2021年4月30日現在)が示すように、日本のCAPM®有資格者数253人は、PMP®の有資格者数39千人余の155分の1しか無くCAPM®資格はまだまだ認知度が低いように感じます。CAPM®が、今後プロジェクトにかかわるあらゆる学生、新社会人の入門資格として認知され、有効活用されると良いと感じました。また、この資格取得を機に種々のプロジェクト課題に参加してリーダーシップを学び、将来はPMP®取得を目指して頑張りたいとも思っています。
 私の経験が学生や新社会人など青年層の方々へのCAPM®への関心につながり、受験のきっかけになれば幸いです。