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【第17回】 マインドマップ®を使ったコミュニケーション実験

 

 
 
四国システム開発株式会社  杉村博章

 

プロジェクト・チームで作業内容や業務改善についてグループ・ディスカッションする際に、よくホワイトボードを使って討議の経緯をメモ書きしたりポンチ絵を描いたりして認識の確認や共有をし、後に議事録配布するなどしていましたが、どうもそれだけでは十分ではないようで、あとになってちょっとした認識違いからミスにつながることがあり悩んでいた頃がありました。議事録や資料をさらに詳細化することも考えましたが、人によっては微妙な表現の受け取り方やその人の置かれた状況から新たな認識違いを生んでいることもありました。
 
その頃PMI日本支部の災害復興支援プログラムでお世話になっている杉村寿重さんが マインドマップ®の公認インストラクターであると知り、ちょうど マインドマップの学び直しを考えていたところでしたので、特にお願いして マインドマップを教えていただきました。
 
実際に実践している公認インストラクターの方のお話からは得るものが多く、書籍等ではよく分かりにくかった、実感しにくかった気付きをたくさんいただきました。それらの中から分かりやすい特徴をあげると以下のようなものがあります。
 
・描くスピードがとにかく速い、話すスピードで話のつながりや重み付けを含めて記録できる
・マインドマップから話のつながり、流れ、重要度を含めて瞬時に思い出すことができる
・聞き手の理解度に応じて概要説明したり必要に応じて詳細説明したりするなど、柔軟なプレゼンテーションができる
 
私は特にグループ・ディスカッションに使ってみようと考えていましたので、それに向けてのアドバイスもいただきました。
 
さっそくグループ・ディスカッションで実践してみたところ、メンバーは初めて見る マップ的記述法にやや戸惑いはありましたが、発言をマップ的記述法でホワイトボードに描き進め認識の共有が進むにつれ、メンバー各自が
 
・メンバーの中に隠れていた認識違いや認識不足
・伝えられていなかった経験知や暗黙知
・それらの間のつながりや重要度
 
を認識するようになり、これまであまり発言のなかったメンバーがアドバイスを求めたり、先輩から教えられていたものの自身は伝えていなかったことに気付いたメンバーがそれらの知識を紹介したりするようになりました。また、さらに良い案が出され詳しく話し合うなど、素晴らしい対話の場がいつのまにか醸成されていました。
 
おそらくこれまでのグループ・ディスカッションでは、議事メモやポンチ絵が羅列的であったり、つながりが分かりにくかったりしたことで、メンバーにより微妙な認識違いが生まれていたものと思います。それをマップ的記述法に変えたことでつながりや重み付けを含めて分かりやすく共有されるようになり、微妙な認識の齟齬、思考の違い、置かれた立場による目線のズレなどに気付き、対話が促進されるようになったと考えています。
 
私どもはまだマップ的記述法を試行している状態ですが、より良いコミュニケーションが生まれるだけでなく、対話を通じてメンバーの関係性向上や育成にいい影響を与えるような感触を得ておりますので、引き続き今回の事例を横展開するなど進めていきたいと考えています
 
 
 
SPM_WC_MM.jpg
ソーシャルPM研究会ワークショップで作成したマインドマップの例

(注) Mind Map およびマインドマップ はBuzan Organisation Limited (1990) (現在は英国ThinkBuzan社) の登録商標です。

 

2014年4月