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【第18回】 展示会でのプロマネ術の活用

 

PMP® を取得してプロジェクト・マネジャーをしておられる方の多くがIT系の方だと思います。今回は、IT系でもシステム開発・導入以外の場面でプロジェクトマネジメントが有効に使えることを、私の経験を通じて紹介したいと考えます。
 
情報宣伝委員会  富士通株式会社 石橋 和雄

はじめに

 私自身も銀行系SEとして長らくオンラインシステムを都市銀行様から第二地銀様まで担当してきました。しかし、2011年に販売推進部門に異動し、フィールドを支援する立場に変わりました。
 
 販売推進部門の大きな仕事の一つとして展示会の開催があります。展示会の開催計画から展示会終了までは、プロジェクトです。大きな展示会では、メインテーマの下に数多くの小展示ブースが集まります。メインテーマは、いわばプロジェクト憲章です。これに基づき小ブースの選択が行われテーマに沿った展示が行われます。
 
 展示会は、展示品にかかわる人だけでなく、展示会場・ブースの構築業者、液晶ディスプレイなどのレンタル会社、電気工事会社、電話(Wi-Fi通信業者など含む)会社など多くの人の協力で成り立っています。ブースの展示内容は、展示者に委ねるとして、残るこれらにかかわる協力会社のマネジメントが必要になります。
 
 ここでは、展示会での搬入・搬出のマネジメント事例をクリティカルパスと見える化の観点から2つ紹介したいと思います。

展示会場での制約条件

会場の予約利用時間外(例えば9時から20時で借用した場合の20時以降)は超過料金がかかり、抑止することが制約条件となります。

会場搬入の効率化

単純に会場に物品を搬入していたのでは、搬入時間が足し算になり長くなります。そこで、これに対して、搬入作業にクリティカルパスの考え方を導入し、中継地点を入れて荷を積み直し、整理することで会場搬入での作業時間の短縮を図ることができます。
FIG1a.jpg

展示会終了後の撤退時の見える化

展示会が開催されると持ち込み品が入り乱れることになります。展示会が終了して会場から搬入品を搬出する場合、搬入品を整理していると時間がかかってしまいます。この時間を短縮するために持ち込み品に搬出マーク(色、数字)付けます。搬出マークは、展示品の持ち帰り先を示し、運輸関連者が品名を意識することなく見た目で搬出先を決定できるので直感的に搬出作業ができ効率を上げることができます。
FIG2a.jpg

おわりに

簡単ですがこのように展示会においてもマネジメントにより効率化が図られる例をご紹介しました。
 
この事例で見える化対策を行った時の一番の効果は、それまでは搬出立ち会いで打ち上げパーティーに大遅刻していたメンバーが、最初から参加できハッピーになったことでした。プロフェッショナルとして、メンバーのワークライフバランスを考慮するのもプロジェクト・マネジャーとしての重要な仕事だと感じています。
 
 

 

2014年5月