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【第20回】 PMビジネス事始め

PMビジネス事始め 

PMI日本支部理事 教育担当
プラネット株式会社 代表取締役社長
中嶋 秀隆

 

 1990年代の半ば、米国半導体メーカー・インテルで、世界各地のマイクロプロセッサー(MPU)製造工場向けに、日本メーカーから半導体製造装置の調達をしていた。英語と時差、異文化、異なるビジネス・スタイルを前提にする、チャレンジングな役割であった。その活動の中で、わが国にはプロジェクトマネジメント (PM) の標準手法がなきに等しいことに気づいた。
 
 A社の責任者に40機の製造・出荷の予定を詳細に文書で提出することを依頼したときのことだ。PMでいう「ガント・チャート」を意識して、である。待つこと数日、何ももらえない。業を煮やして詰め寄ると、責任者はおっしゃる。「製造予定は文書化していません。でも心配ないです。作業者の頭に全部入っていますから。それに、いざとなれば、われわれは徹夜でも何でもします」。サブミクロンの制御を要する機器の製造についてのコメントである。これではうまくいかない。そして、これは多くのメーカーに共通する状況であった。
 
 ここにビジネス・ニーズがありそうだ。社会的にも意味があるし、自分が好きで得意な分野でもある。こう考えたことがきっかけで、プロジェクト手法を中心とする研修・コンサルの会社を立ち上げた。それから、15年ほどになる。
 
 幸いわが国でも、その時期に、PMI日本支部をはじめプロジェクト手法の普及団体がいくつか立ち上がり、弊社の活動は追い風を受けた。ライバル会社も次々に参入し、不況も幾度か経験した。そして、わが国にプロジェクト手法を定着させたいという当初の意志は一定の形になったといってよい。ちなみに、弊社が毎月開催する公開PMセミナーは2014年7月で200回を数える。
 
 今回、PMI日本支部での役割をお引き受けしたので、PMコミュニティーのさらなる発展のために微力を尽くしたいと考えている。
以 上

 

2014年7月