トピックス

PMI Japan Festa 2016 講演概要

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【K-111月5日(12:00~13:30

お茶一杯から始まった“はとバス”の経営改革
~私の実践的企業経営論~

講演者:宮端 清次(みやばた きよつぐ)氏

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株式会社はとバス (元) 社長

1935年 大阪市出身
1957年 中央大学法学部卒業
1959年 同大学院法学研究科終了後、東京都入庁
1992年 交通局長
1994年 退職後、東京都地下鉄建設株式会社 代表取締役専務に就任
1998年 株式会社はとバス 代表取締役社長就任
2002年9月に退任後、同社特別顧問 および東京都交通局経営アドバイザリー委員を歴任

倒産寸前のはとバス社長に就任後、徹底した顧客サービスと社長以下全社員の賃金カットを断行。顧客および従業員の声に応える体制づくりを皮切りに、社員自ら改善案を作る全社員サービス研修で社員の意識を変えるサービス改革を推進、更にトップの率先垂範で社員に現場第一、顧客第一の心を築いた。

著書: はとバスをV字回復させた社長の習慣 (2010年 祥伝社)

講演概要

1.はじめに~挫折・失敗から得た教訓
 1) 意識改革~全社員が危機感と使命感を共有できるか~
 2) リストラ(コスト削減)だけでは不十分~社員のやる気を引き出せるか~
 3) 「再建」は一年目が勝負~退路を断って率先垂範ができるか~

2.「はとバス」の再建・再生と復配への道
 1) 社員の意識改革(? ! !!)
 2) 経営者責任の明確化と経営の基本方針の策定
 3) コスト削減策
 4) サービス推進策(安心・安全対策も含む)
 5) CS(顧客満足)、ES(従業員満足)、「なら」「しか」経営

3.不透明・不安の時代に行き抜くリーダーの役割
 1) 時代の変化とお客様のニーズ・ウォンツの把握
 2) 働く人達の心の支えは何か~希望と誇り、達成感、充実感の共有~
 3) リーダーに求められているものは何か
 4) リーダーシップとコミュニケーションの本質
 5) 企業は人なり~
  「人生は楽しい。でも楽じゃない」
  「逆境こそチャンス」
  「難有り有難し」
  「三やか」
  「信者づくり」
  「3CHマネジメントサイクル」

 

【K-211月5日(13:45~14:45

遠くに見るのは常に光
~クラフト蒸溜所の新たな時代を創りだせ!~

講演者:肥土 伊知郎(あくと いちろう)氏

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株式会社ベンチャーウイスキー 取締役社長

1965年 秩父出身 1984年 東京農業大学入学 醸造学を専攻
1988年 同大学卒業後、サントリーに入社
1994年 サントリー退社後、父が経営する東亜酒造に入社
2004年 東亜酒造経営危機により、同社羽生蒸溜所が売却される。売却先の企業はウイスキー事業からの撤退を示唆。
2004年 ウイスキー原酒を引き取ってくれる企業を探し続け、福島県の笹の川酒造からの協力を取り付ける。
2004年 9月、埼玉県秩父市にベンチャーウイスキー社を設立。
2005年 笹の川酒造にあるウイスキーを「イチローズ・モルト」として商品化。
2006年 イギリスの「ウイスキーマガジン」のジャパニーズモルト特集で最高得点の「ゴールドアワード」を受賞
2008年 2月、ベンチャーウイスキー秩父蒸溜所

講演概要

 ウイスキー造りは過去から未来に引き継がれるもの。

 2004年、祖父から引き継いだウイスキーの原酒と共に、未来への財産を次の世代に残すために、ベンチャーウイスキーはスタートしました。全国各地からウイスキーに夢を持って集まった蒸溜所のスタッフ達、そして手間や時間を惜しまない丁寧な造りが個性豊かな秩父らしいウイスキーを造り出し、現在従業員数13名、年間生産量約90,000Lという小さな会社でありながらも、国内のみならず海外でも愛好家の注目を集めています。

 ただその歴史には、江戸時代から続いた家業の経営不振、営業譲渡や、1980年代、祖父の時代から造り続けてきたウイスキー原酒破棄の危機など順調なものばかりではありませんでした。様々な困難の中から、それらと向き合い前へ進む、一歩を踏み出す力、ジャパニーズウイスキー不遇の時代に敢えてウイスキー造りに挑み、それを実現させてきた肥土伊知郎の強い思い、そしてその夢を支えた様々なバーのバーテンダー達の存在など、ジャパニーズウイスキー新しい時代のステージを作り出した開拓者が見た景色をお届けします。

 

【K-311月5日(15:00~16:00

調達から考えるサプライチェーン経営戦略

講演者:垣見 祐二(かきみ ゆうじ)氏

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株式会社JERA 代表取締役社長

沼津高専工業化学科卒業、和歌山大学経済学部卒業
1977年 中部電力株式会社に入社。企画部にて経営企画、電力需要想定等を担当。日本経済研究センターおよびミュンヘンifo経済研究所にて研究員。
1997年 中部電力ワシントン事務所駐在を経て資材部に移り、資機材・サービス調達改革(調達SCM)を推進。その後、新規事業部長、エネルギー事業部長。
2008年 燃料部長。石炭トレーディング事業の展開や米国LNG輸出プロジェクト参画等の燃料調達改革を推進。
2012年 専務執行役員、燃料部・国際事業部を統括。
2015年 中部電力を退任。株式会社JERA代表取締役社長に就任し現在に至る。
2005~2006年 Supply Chain Council(SCC)日本支部チェアマン。

講演概要

 本講演では、私が実際に推進してきた下記のような改革プロジェクトを中心にお話します。
  ● 調達SCMプロジェクト活動   1999年-2003年
  ● 燃料バリューチェーン戦略    2008年-2015年
  ● 5Sファイリング活動         2015年~

1. 調達SCM
 調達SCMとは、部品メーカー・資機材メーカー及び工事会社から電力会社資材部門・技術部門に至る資機材の調達プロセス全体を分析・再点検し、仕様・工法、発注方法、製造工程、物流体制及び在庫の見直し等により、調達コストの大幅削減を目指すものです。

2.  燃料バリューチェーン戦略
 「売主から燃料を購入する」という従来の枠組みを超えて、対象を上流権益やトレーディングなど燃料バリューチェーン全体とし、燃料調達力の強化を図っていきました。

3. 5S・ファイリング活動
 5Sとは職場の管理の基盤づくりの活動です。
 5S・ファイリング活動では日常管理を支える仕事のやり方・考え方等の基盤づくりを推進しました。

4. 組織能力
 改革プロジェクトの問題点は組織能力の4要素(人、ノウハウ、組織、情報基盤)の課題に整理できます。
 一過性の「活動」で終わらせず組織能力を高めるためには持続的に改善していく必要があります。

 

【K-411月5日(16:15~17:45

パネル ディスカッション:グローバル・プロジェクトを斬る

パネリスト:喜多羅 滋夫(きたら しげお)氏

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日清食品ホールディングス株式会社 執行役員 CIOグループ情報責任者

1965年大阪府出身。
1989年 プロクター・アンド・ギャンブル・ファーイーストに入社。システムアナリストとして市場調査や営業支援に関連するシステム開発・運用プロジェクトに従事。インドネシア法人のITマネジャーを務める。
2002年 フィリップモリスジャパンに入社。システム部門を統括。
2013年 日清食品ホールディングスにCIOとして入社。現在に至る。

PMP (Project Management Professional)保有。

パネリスト:小田 めぐみ(おだ めぐみ)氏

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学校法人国際学園 国際短期大学 国際コミュニケーション学科・英語キャリアコース 専任講師

タイのインターナショナル・スクールで青年期を過ごし東京の高校を卒業した後、アメリカの私立大学にてリベラルアーツ・国際研究を専攻。第三言語として中国語を学び上海大学に半年間留学。
アメリカに戻り大学院でアジア圏の英語教育における理想的な批判的思考(クリティカル・シンキング)の教授法を研究し、その成果をアジア圏の英語教育会を中心に発表・出版。
その後、タイの公立進学校・英語集中プログラムにて4年半にわって教鞭をとり、日本帰国後は新語学スクール事業の立ち上げに従事した後、国際短期大学にて教鞭をとる。

パネリスト:当麻 哲哉(とうま てつや)氏

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慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科教授 博士(システムデザイン・マネジメント学)

PMP (Project Management Professional)、PMI日本支部理事(研究担当)、慶應義塾大学フォトニクス・リサーチ・インスティテュート(KPRI) 副所長。
米国3M社の製品開発スペシャリストとして、グローバル市場で数々の新製品導入プロジェクトを20年間にわたり経験。
2008年4月より現所属の准教授、2016年4月より教授。SDM研究科のコア科目「プロジェクトマネジメント」を担当。
専門は、情報通信や地域活性化を含むコミュニケーション・デザイン。

セッション概要

グローバル・プロジェクトという言葉が日本でとりざたされ久しいが、プロジェクト・マネジャーにとってはまだまだ未知の課題が山積するチャレンジングなテーマの一つとなっているのではないだろうか。
 
一度グローバル・プロジェクトを体験すると大きな自信になると一般的に言われているが、グローバル・プロジェクトを任されるプロジェクト・マネジャーに求められる思考とはどういったものなのか、そして言語や文化の違いがプロジェクトに及ぼす影響はどの程度のものなのだろうか。
 
当セッションでは、喜多羅氏が実際に体験されたグローバル・プロジェクトをもとに、ビジネス、言語・文化、プロジェクトマネジメントの専門家によるパネルディスカッションを通じ、グローバル・プロジェクトに深く斬り込みます。また、今回は会場の参加者にも質問が振られディスカッションに参加いただく形式を予定しています。
 
会場の参加者も巻き込んだ、専門家によるハード・トークの後で何が得られるか!
当日のパネル・ディスカッションにご期待ください。
 

 

【K-511月6日( 9:30~10:30

新興国でいかにして戦う集団を作ったか?!
~ どんな本にも載ってない実体験をお伝えします ~

講演者:渡辺 和喜(わたなべ かずき)氏

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ユナイテッド・リグロース 株式会社 取締役COO

1984年福岡県生まれ。
大学在学中にウェディングプロデュース会社「Happy Bridge Wedding Produce」を設立し代表取締役に就任するも、2年後に倒産。
その後、地方特化型投資銀行である株式会社ドーガンにて、ベンチャーファンド、事業承継ファンドの担当者として数十億の投資案件に関わった後、経営戦略コンサルタントとして、数十社の経営支援、経営者育成、支援先の取締役を歴任。
28歳で同社を退職した後、英語習得のために滞在したフィリピンにおいて社会人専門語学学校「Master of Business English Academy(略称:MBA)を設立。
現在は日本での英会話スクール「START-UP ENGLISH(旧:MBA SHIBUYA)」を渋谷および福岡に開校し、英会話ビジネスを軸として日本およびアジアでの展開を加速している。

講演概要

 フィリピンで社会人専門の語学学校MBA(http://www.mba-cebu.asia/)を運営しています。

 28歳で投資ファンドの運営会社を退職後、フィリピンにて英語留学を体験したことがきっかけとなり、フィリピンにて、コネなしカネなしでスタートした事業が今では総卒業生1,200名を超すまでになり、フィリピンでの社会人留学の分野では一番の知名度となりました。

 現在はフィリピンで育てた事業を日本で展開する「サービスの逆輸入」 として日本第一号の英会話スクール「MBA SHIBUYA」(http://www.mba-shibuya.asia/)を4月に開校、11月には第二号として福岡校の開校も予定しています。

 ここに至るまでにアジア特有の困難に幾多も遭遇し、倒産寸前まで行ったことも幾度とありました。 我々が直面した生々しい実体験を踏まえた上で、アジアの可能性と本当のリスクを包み隠さずお話しさせていただきます。

 

【K-611月6日(10:45~11:45

食卓からおいしく資源保護を
~完全養殖本まぐろ全国供給プロジェクト~

講演者:松本 金蔵(まつもと きんぞう)氏

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イオンリテール株式会社 食品商品企画本部 水産企画 部長

 

講演概要

日本は世界有数のまぐろ消費大国です。自国でも多くの漁獲を行っている上に、世界中からまぐろを輸入しており、世界のまぐろの約5分の1の消費があると言われております。その環境の中、日本で初めてプライベートブランドとして、『トップバリュグリーンアイ奄美うまれ生本まぐろ』(完全養殖本まぐろ)を2015年6月にイオングループで全国一斉販売いたしました。

イオンリテールでは、天然種苗に頼らず、種苗生産から店舗納品まで一貫管理し、持続可能なモデルを目指すことを5年前に構想し、さまざまな困難を克服して、実践に移すことを可能としました。

今回の講演では、このプロジェクトとともに、取り組んだ内容についてご紹介したいと思います。

動画による紹介
 ① 完全養殖まぐろとは  ② 水揚げから店頭に並ぶまでの物流状況

講演による紹介
● まぐろの種類、歴史
● まぐろの資源状況とイオンの取り組み
● 完全養殖までに苦労したこと
● PB化(トップバリュグリーンアイ化)によりイオンのブランドとして育て上げる
● 奄美うまれ生本まぐろのこれから~東京オリンピックに向けて~

 

【K-711月6日(12:45~13:45

ここには、「なにもない」があります
~ ローカル鉄道需要の創造 ~

講演者:鳥塚 亮(とりづか あきら)氏

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いすみ鉄道代表取締役社長

昭和35年6月 東京生まれ
子供のころから乗り物好き。新幹線の運転士になるのが夢だったが、国鉄赤字による採用中止で断念。大学在学中から航空機の操縦訓練を受け資格取得。ところが航空不況で操縦士としての採用もなく、学習塾講師を務める。
27歳の時大韓航空入社。成田空港勤務。30歳でブリティッシュエアウエイズ(英国航空)入社。20年以上にわたり一貫して成田空港で旅客、運航部門勤務。旅客運航部長。 在職中、32歳で鉄道のDVDを制作する有限会社パシナコーポレーションを設立。現在まで21年間、電車の運転席から前方の風景を撮影した前面展望ビデオを制作出版。DVDの本数は通算600タイトルを超え、日本で一番数多くの鉄道ビデオを販売している。

趣味:スーパーマーケットめぐり、ドライブ、線路歩き
家族:妻と4男1女
現住:千葉県佐倉市ユーカリが丘

講演概要

 昭和5年に建設された国鉄時代のローカル鉄道はすでに建設当初の役割を終了しています。だからもう要らないんだという人が、今までの日本にはたくさんいました。
でも、そう考えると、鉄道だけじゃなくて、もしかしたら田舎の町そのものも、昔からの役割は終了して、もう要らない存在になっているかも知れません。その考え方で長年やってきて、今、地方はどうなったのか。

 日本が大きな壁にぶつかっていることは明らかです。 この壁をどうやって乗り越えて、次の時代を創って行くのか。
 これは一つのプロジェクトマネジメントではないでしょうか?

 廃止直前の状況にあったいすみ鉄道に単身乗り込んで、全く新しい需要を創造し、観光鉄道として再生させただけでなく、地域そのものをブランド化して地域のシンボルとして活用している、公募社長の実践報告をご堪能ください。

 

【K-811月6日(14:00~15:00

レースの世界、ロボットの世界

講演者:新井 康久(あらい やすひさ)氏

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株式会社 本田技術研究所 主席顧問

1981年 ㈱本田技術研究所入社 同年より四輪エンジン開発に従事
2004年 Honda R&D AmericasにVP として赴任
2008年 帰国後、取締役に就任し、本田技術研究所 基礎技術研究センター長
2010年 常務執行役員
2012年 取締役 専務執行役員
2014年 HRD Sakuraを担当 F1プロジェクトの総責任者を務める
2016年 主席顧問

講演概要

 四輪レース最高峰のF1と人型ロボットASIMOの開発は、Hondaの技術的挑戦であると同時にプロジェクトマネジメントとしても大きなチャレンジが常に求められている。

 F1の世界は、最先端の技術と最高のチーム・マネジメントが要求される。プロジェクト・メンバーは自らが技術の優先順位を決め、最短時間で成果を出していく必要がある。また全く異なる文化のエンジニア同士が現場での共同作業を成し遂げなければ結果につながらない。

 ASIMOの開発はロボティクスの最先端である。ロボットは社会と共存・協調しながら人間社会に新たな価値をもたらすモビリティであり、人との共同作業を行うには人間の環境に溶け込まなければならない。そのために、二足歩行に代表される高度な制御技術や環境認識技術、より自由な作業を行えるようなハードウェアなどにチャレンジし続けている。

 このような高い目標に挑む極限の環境に置かれることで、何が大切かの判断力、展開力、現場力が身につき、将来のHondaを支える人材が育っていくことは、長期的な視点で非常に意義が大きい。

 ここでは、2つの異なる世界の具体的な技術開発の事例を交えながら、Honda流のプロジェクトの進め方を紹介する。