トピックス

PMI Japan Festa 2017 講演概要

 

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【K-111月11日(12:00~13:00

泥にまみれる
~富士通の農業クラウド開発プロジェクト~

講演者:渡辺 浩司(わたなべ こうじ)氏

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富士通株式会社イノベーティブIoT事業本部 Akisai事業部

1978年 埼玉県狭山市出身。
2001年 富士通株式会社入社。営業部門、半導体部門、新規事業企画部門に従事。
2008年 農業ICT新規事業企画チーム発足メンバーとして、稲作農業法人との4年を越える実証実験プロジェクトリーダーを務める。稲作を中心としたシステム・サービス企画業務を担当。
2012年 「食・農クラウド Akisai」サービスを提供。
現在は、ICTを活用した農業生産性向上のための活動を通じて、全国各地の農業生産者の支援を行なっている。

講演概要

 近年、農業の世界に注目が集まっています。農業従事者の高齢化、就農人口の減少、自給率の低下といった課題がある一方、「スマート農業」、「アグリテック」と呼ばれるIoT、AIを活用した新しい農業スタイルが生まれつつあります。
 富士通ではこの分野に早くから注目し、2008年に実証実験を開始し、2012年に農業向けクラウドサービス「食・農クラウドAkisai」の提供を開始しました。
 農業現場でのICT活用は今でこそ認知され、サービス提供に参入する企業や導入事例も増えています。しかしながら2008年当時は、農業関係者も含めて懐疑的な見方をする人が大多数を占めていました。
 「農業にICTが貢献できるのか?できるとしたらどんなことなのか?」そのような問いの中でスタートしたプロジェクトでしたが、現場に飛び込み、泥にまみれ、多くの協力者と出会うことにより少しずつ動き出し、やがて当初は予想しなかった方向へと進みだしたのです。

 今回の講演では、プロジェクトがどのような課題に直面し、それをどのように克服しながらサービス開発を進めてきたか、実証実験からサービス開始に至るまでの取組みと今後の新たな挑戦について紹介します。

 

【K-211月11日(13:15~14:15

『Red Bull AIR RACE CHIBA』
~ 厳格な日本の規制の中、なぜ開催できたのか? ~

講演者:河野 眞ニ(かわの しんじ)氏

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株式会社 エアレース・ジャパン 代表取締役、株式会社 新創社 代表取締役

1974年 大阪市生まれ
2002年 株式会社新創社設立
2014年 株式会社エアレース・ジャパン設立

 これまで、企業、自治体、スポーツ、音楽、式典などさまざまなジャンルにおいて、事業企画から運営実施までを手掛ける。Red Bull AIR RACE CHIBAは請負事業ではなく主催者として大会を実施した。
 起業当初は、半導体、センサー、検査機器、工具などの大手製造業を中心にセールスプロモーションなどを手掛けていたが、リーマン・ショックの2006年以降、製造業が不振となり、BtoCメーカーへ得意先をシフト。
 最近では、プロ野球チームのファン・コミュニケーション、球団シーズン・コンセプトやイベント企画・実施。エナジードリンクメーカーでは、話題性が高くなるイベント・ロケーション獲得業務、イベント実施における企画から運営までを統括プロデュースしてきた。
 日本では実現不可能と言われていた国際大会を誘致し、自治体を大きく巻き込み、多岐にわたる行政との折衝、許認可などさまざまなハードルをクリアし大会を成功に収めた実績を持つ。
 2013年、2014年Red Bull X-Fighters OSAKA実行委員長。2015年、2016年2017年Red Bull AIR RACE CHIBA実行委員長。

講演概要

 飛行機が人の目線で上下左右、機体の裏側を見せながら飛び回り、大きな弧を描きながらターンするなど、『Red Bull AIR RACE』は多くの方が初めて観る光景だったことでしょう。レース当日は、10万人の来場者が大きなウネリになるほど、大盛り上がりとなりました。
 ただ、その会場で私が多くの方々から言われたのは、飛行競技の素晴らしい光景よりも「Red Bull AIR RACEをこの日本でよく実現できましたね。」という驚きに近い言葉でした。
 『Red Bull AIR RACE』は、広告代理店やイベント業界関係者はもちろん、行政、マスコミ、代議士の方々など、大きくかつ多くのハードルがあったことは容易にご想像いただける、規格外の大会でした。だからこそ、多くの皆さんの興味は、「何故大会が実現できたのか?」そのプロセスを知りたいということにあったと思います。

 大会誘致のきっかけ、大会主催者との交渉、滑走路と競技会場のロケーション・リサーチから調整の苦悩、規格外の大会内容、つまり、自治体へ協力を求めるものの実績が無いため理解を得ることが難しいという苦悩、航空規制による大会実施のための苦悩、陸海空の全ての領域での許可、調整、運営が必要になる苦悩・・・など乗り越えなければならない多くの壁がありました。

 本講演ではそのプロセスを紹介し、「既成概念にとらわれない、つまり実績が無いことでも実現したいという情熱をもってチャレンジすれば、目的は達成できる!」と実感していただけるよう、プロジェクトを引っ張っておられる皆さんへ少しでもヒントになればという思いでお話しさせていただきます。

 

【K-311月11日(14:30~15:30

富士フイルムのイノベーション

講演者:柳原 直人(やなぎはら なおと)氏

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株式会社 富士フイルム 執行役員 R&D統括本部長 兼 高機能材料開発本部副本部長 兼 経営企画本部副本部長、イノベーション戦略企画部管掌

昭和61年3月京都大学大学院工学研究科前期課程修了。
昭和61年4月富士写真フイルム株式会社(現富士フイルム)入社。材料研究に従事。
平成24年6月よりR&D統括本部 有機合成化学研究所長
平成27年6月執行役員就任、R&D統括本部長および高機能材料開発本部副本部長を兼務
平成28年4月より経営企画本部にてイノベーション戦略企画部を管掌、現在に至る。

講演概要

 富士フイルムは主力とする銀塩写真関連事業がデジタル技術の進化により急激に縮小するという状況に直面していました。
 しかし、この間に自社が持つ技術を洗い直し、「第二の創業」を推し進めて現在に至っています。
 この「第二の創業」を展開した際の戦略の考え方、具体的な開発実例、開発を支えた基盤技術とコア技術について説明します。
 また、富士フイルムが近年力を注いでいるオープンイノベーションによる将来分野への開拓に向けた挑戦について、その考え方と具体事例を紹介いたします。

 

 

【K-411月11日(15:45~17:15

世界初を生み出すセブンドリーマーズ
~全自動衣類折りたたみ機 ーランドロイドー への挑戦~

講演者:阪根 信一(さかね しんいち)氏

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セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ株式会社 代表取締役社長

1971年 兵庫県芦屋市出身。

1999年 8月 米国デラウェア州 University of Delaware 化学・生物化学科 博士課程修了。
2008年 7月 スーパーレジン工業株式会社 代表取締役社長就任(現職)。
2014年 7月 seven dreamers laboratories 株式会社設立、代表取締役社長就任(現職)
2016年 4月 セブン・ドリーマーズ・ランドロイド株式会社設立 代表取締役社長就任(現職)。
2008年7月、スーパーレジン工業株式会社(本社:東京都稲城市)代表取締役社長に就任。 同社は、2010 年に話題となった 「小惑星探査機 はやぶさ」への部品供給を行っており、同年、経済産業省および文部科学省よりプロジェクトへの貢献を称え表彰を受けている。
2014年には、seven dreamers laboratories 株式会社(本社:東京都港区)を設立、現在は完全フルオーダーメイド・カーボンゴルフシャフトを手掛けるカーボン事業、睡眠時の気道を確保する医療デバイス「ナステント(nastent®)」を展開するヘルスケア事業、および全自動洗濯物折り畳み機「ランドロイド」を開発するロボティクス事業の計3事業を推進している。
2016年には、ランドロイドの製品開発を目的として、パナソニック社、大和ハウス工業社からの出資を受け、「セブン・ドリーマーズ・ランドロイド株式会社」を設立。同代表取締役社長に就任し、製品化への開発を3社共同で推進する体制を整える。

講演概要

 世界初の全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」を開発中のセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ。同商品初の展示会では、国内外から約2万人がデモを目当てに来場しました。
 当社は、「カーボン・ゴルフシャフト」、睡眠時の気道を確保する医療デバイス「ナステント」を生み出し、来春には画像解析・AI・ロボティクスの融合技術による世界初の全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」を発売予定です。
 “世の中にないモノを創る技術集団”として、新分野の商品開発に挑戦しています。
 
 本講演では、新製品開発のイノベーションマインド、開発段階で遭遇する困難、想像を超える商品やサービスを展開する取組みについてお話します。
 

 

【K-511月12日( 9:30~11:00

UPDATE MOBILITY
~ 自動運転に挑むSBドライブの取り組み ~

講演者:上村 穣(うえむら ゆたか)氏

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SBドライブ株式会社 取締役、ソフトバンク株式会社 経営企画本部 副本部長、ソフトバンクユニバーシティ 認定講師 (PM研修担当)

広告代理店、インターネットベンチャーを経て2003年日本テレコム(現ソフトバンク)入社。
2007年PMP。
2016年SBドライブ設立に携わり取締役就任。

講演概要

 ソフトバンクグループのSBドライブでは2020年の実用化を目指して自動運転に取り組んでいます。
 大きなマイルストーンは2018年のレベル4自動運転バスの公道実証実験。これに向けて今もレベル2からレベル4にかけて色々な自動運転実験プロジェクトを行っています。
 本講演ではSBドライブが挑む自動運転プロジェクトにおいて以下のような不確実性にどのように対処し、解決を図っているのかを、PMP目線でご紹介します。

●    自動運転バスは誰のためにあるのか、どのような価値を提供してどのような問題を解決するのか
●    安全に走る・曲がる・止まるために備えていること、そのほかにも備えていること
●    プロジェクトの最新状況とマイルストーン
●    次はどこで自動運転バスに乗れるか
●    自動運転バスのステークホルダー分析とコミュニケーション
●    社会的受容性向上のための取り組みや考えている仕組み
●    交通規制動向と対応
●    自動運転バスの実用化によって起こること、起こって欲しいこと
●    自動運転バスの先にあること、移動すること(MOBILITY)の未来

 

【K-611月12日(11:15~12:15

変化し続ける組織のプロダクト戦略史
~経理の自動化から始まったビジネスプラットフォームへと続く道~

講演者:鈴木 一也(すずき かずや)氏

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freee株式会社 プロダクト戦略本部長

熊本県出身、大阪大学大学院情報科学研究科修了
2006年 株式会社ワークスアプリケーションズ入社。入社当初はコンサルタントとして配属されるがエンジニアに転身。連結会計、管理会計、固定資産管理など会計ソフトを中心としたERPパッケージの開発に従事。
2013年 freee株式会社入社。エンジニア、UXデザイナー、エンジニアマネージャーを経てプロダクト戦略本部を立ち上げ。現在に至る。

講演概要

 「スモールビジネスに携わるすべての人が創造的な活動にフォーカスできるよう」 当社ウェブサイト(https://corp.freee.co.jp/)にも掲げられたfreeeのミッションを達成するツールとしてプロダクトは存在しています。
 ローンチ当初はインターネットバンキングから取得したデータを仕訳に変換する機能(自動で経理)を売りにしたクラウド会計サービスでした。
 その後、請求書機能をリリースし、請求書を仕訳に転記する手間を省くことで会計だけではなく経理を、さらに給与計算・経費精算・会社設立・税務申告などバックオフィス全体を捉えたクラウドERPへと進化していきました。
 加えて、ローンチ当初は個人事業主や小規模事業者をターゲットにしていましたが、今や会計士・税理士、そして上場企業にまで浸透し、クラウド会計ソフトおよびクラウド給与計算ソフトともに国内シェア1位という支持を得ています。

 プロダクトがローンチされて4年。事業の急成長とともにプロダクトもユーザーも、そして組織も従業員400名を超え急拡大を続けています。

 本講演では、急拡大による痛みを受け入れて進化する組織とともに、プロダクト戦略も交え成長を続けた歴史と、少し先の未来に続く道も含めてお伝えします。

 

【K-711月12日(13:15~14:15

日本発の民間月面探査チーム「HAKUTO」の挑戦とレース後の展望

講演者:袴田 武史(はかまだ たけし)氏

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株式会社ispace 代表取締役&ファウンダー、HAKUTO代表

1979年生まれ。米ジョージア工科大大学院で航空宇宙工学修士号を取得後、経営コンサルティング会社を経てispaceを創業。人類が宇宙で生活圏を築き、宇宙と地球が共存する世界を構築するため、宇宙ロボット技術を活用した民間宇宙事業を推進中。2010年からGoogle Lunar XPRIZEに「HAKUTO」を率いて参戦中。

講演概要

 人類初の月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」に参加している日本の民間月面探査チーム「HAKUTO」。レースの概要や狙いをはじめ、HAKUTOのチーム構成やチームが開発を進める月面探査ローバー”SORATO”の特徴、そして打ち上げや月の着陸地点などのミッションについて紹介します。

 Google Lunar XPRIZEは、Googleがスポンサーとなり、XPRIZE財団によって運営される、民間組織による月面無人探査を競う総額3,000万ドルの国際賞金レースです。ミッションは、月面に純民間開発の無人探査機を着陸させ、着陸地点から500m以上走行し、指定された高解像度の動画や静止画データを地球に送信すること。1位のチームには賞金2,000万ドル、2位のチームには賞金500万ドルが与えられます。現在、SpaceIL(イスラエル)、Moon Express(アメリカ)、Synergy Moon(インターナショナル)、TeamIndus(インド)、HAKUTO(日本)の5チームがレースの最終フェーズに参加しています。
 またレース後の展望として、「宇宙を人類の生活圏にする」をビジョンに掲げるispaceの月面資源開発事業の展望について紹介します。

 資金調達から純民間の月面探査ローバーの開発、打ち上げ用ロケットの手配、遠隔操作によるローバーの移動と画像データ送信など、多くの未知へのチャレンジャブルで壮大なプロジェクト。その魅力と苦闘を会場で是非感じて下さい。

 

【K-811月12日(14:30~15:30

インドネシア・ジャカルタ市内での高速道路建設工事
~落下傘部隊の奮闘記~

講演者:大西 陽子(おおにし ようこ)氏

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株式会社 大林組土木本部 本部長室 企画課長

1972年 兵庫県出身
1995年 株式会社 大林組入社 入社以来、ダム現場5年、地下工事現場3年など、主に土木現場で勤務。
2004年 台湾の新幹線軌道工事を経験。
2010年 米軍横須賀基地工事事務所に勤務時に育児休職を経て、翌年職場へ復帰。
2012年 インドネシアの首都ジャカルタのタンジュンプリオク・アクセスロードE2A建設工事現場の工事長として、子連れで赴任。現場管理および現地スタッフの指導に従事
2015年 同現場で工事全体を監理する所長に任じられ、約70名のスタッフを率いて工事の安全・品質・工程・原価管理と多岐に渡る現場業務を統括監理し、2016年11月の竣工を迎える。
2017年7月 財団法人エンジニアリング協会 エンジニアリング功労者賞(国際貢献部門)受賞

 日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2017」ドボジョキャリア開拓賞受賞
 日本建設業連合会 第二回けんせつ小町活躍推進表彰「トップランナー賞」受賞

講演概要

 インドネシアの首都ジャカルタのタンジュン・プリオク港付近の慢性的な交通渋滞を緩和し経済効果を高めることを目的として、日本のODA(政府開発援助)による高速道路整備事業が行われ、このうちの最大工区を大林組が施工しました。
 ほとんどのメンバーがインドネシアでの工事は初めてという、落下傘部隊の日本人土木技術者たちの前には、プロジェクトの遂行にあたって、さまざまな困難が待ち受けていました。

1.  用地買収や工事に支障する施設・埋設物等の撤去・移設の遅れに加えて、道路橋の追加や構造物の設計変更などによる、施工条件の大幅な変更への対応と度重なる工程の変更
2.  交通量が多い重要幹線道路の直上で、インドネシア初となるY字型橋脚を採用した最大幅員49mの高架橋の施工
3.  作業員およびスタッフ確保の困難、現地協力会社への指導

などといった押し寄せる課題に対して、現場で試行錯誤を重ねながら克服していった日々をご紹介いたします。