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【感染症対策下のPM】Vol.8 夢を形に:Make Ideas a Reality

感染症対策下のPM

Vol.8. 夢を形に:Make Ideas a Reality

PMI日本支部からの短期集中連載第8弾、【感染症対策下のPM】の最終号です。

世界的な危機の中で大きな混乱が生じていますが、社会活動の維持、回復に向けて、多数のプロジェクトが進行中です。

人類に課された歴史的な試練を乗り越えて、より良い社会を築いていくために、プロジェクト・マネジャーの活躍が必要です。

2017年に公開されたPMIの戦略計画 (日本語訳もダウンロード可能)では、

「人々がアイデアを現実化できるようにする」

Empowering people to make ideas a reality

と謳われています。

今、多くのアイデアが現実化されようとしています。また、早急に現実化すべきアイデアが次々と提起されています。

アイデアを現実化するプロジェクト・マネジャーの責務は、人類史上かつてなかったほど重要になっています。


■ 現実化する社会変革

コロナウィルスの蔓延に伴って、従来メリットが指摘されながら利用が進まなかった手段が広く活用されつつあります。

在宅勤務、遠隔診療、遠隔授業、電子申請が典型です。電子決済、ビデオ配信サービス、テレビ会議、オンライン・ショッピングなど、その利用が大幅に拡大しています。電子カルテ、印鑑レス、ペーパーレスなども進展しそうです。問題点も多数顕在化していますが、多くの人々がその存在を認知し、利便性、有効性を体感しました。

地方自治の拡大、首都機能の分散、通勤混雑の緩和、マイナンバーカードの利用拡大、働き方改革、副業解禁、卒業と就職の通年化など、長年議論されながら実現困難とされてきたことが、現実味を帯びてきました。ロボットや無人店舗、クラウド化、自動運転、AIの応用拡大などが加速していきます。分断されることによって、改めて国際協調の重要性にも関心が高まっています。

もちろん変化には弊害もあり、どのようにメリットを拡大し、弊害を抑制するか多角的な検討と工夫が必要です。情報セキュリティ対策やプライバシー保護も避けては通れません。しかし、ウィルスに比べれば、すべての障害が些細なことに思えて、大胆な社会変革も在り得そうな機運になっています。

コロナ後は、コロナ前より良い社会になる可能性も大いにあります。


■ 未来を切り拓くプロジェクト

感染第1波は収束に向かいつつありますが、課題は山積しています。経済的に困窮する人々への支援策を早急に展開する必要があります。一方、第2波の感染拡大に備えた対策も急務です。まず、休止できない社会インフラ的業務での感染防止策を充実しなければなりません。さらに、この数か月の経験から種々の対策が提案されています。

検査の拡大、防護具の増産確保、病床や軽症者向け宿泊施設の確保、感染外来やトリアージ病院の整備、給付金等申請手続きの簡素化と効率化、自治体/保健所/病院など種々の機関での情報共有促進、治療薬やワクチンの開発/治験/量産など、限られた時間の中で多様な関係者が協力して効率的に目標を達成すること、つまりプロジェクトが目白押しです。しかも、多くの企業は事業戦略の見直しを求められ、ビジネスモデルの変更さえも迫られています。

今、プロジェクトマネジメントの知識、経験、スキル、そしてマインドセットがあらゆる組織で必要になっています。アイデアを現実化することが、多くの人の命と生活を守ることにつながります。プロジェクトマネジメントの専門家として、これまでの職業に邁進することで社会に貢献する道もあるでしょうし、それ以外の場面で周囲の力になれる機会もあるでしょう。

社会が描く夢を形にするために自分が持てる力を発揮していきましょう。

PMI日本支部
 広報担当理事 端山・冨岡