創立25周年記念全体プロモーションサポートチーム
奥田智洋
皆さん、こんにちは。PMI日本支部の中部ブランチで代表をしている奥田です。
先日、私も活動にしているPMI日本支部の未来創造プログラムについて、そのリーダー、メンバーと一緒に座談会をさせていただきました。PMI日本支部の中では「若手」に入るアクティブメンバーの活動への想いや若手の方々へのメッセージを聞くことができましたので、この場を借りて、ご紹介させていただきます。
座談会メンバー(世代)
未来創造プログラム 谷口和行さん(30代)、本多亮悟さん(40代)、楠川達也さん(20代)
聞き手 奥田智洋(50代)
Q:未来創造プログラムの取り組みについて教えてください!
谷口 プロジェクトというものがごく一般的な人においても、さまざまな活動のベースになってきていると思います。PMI日本支部がミッション、ビジョンを改定していく中で、今までターゲットとしてきた「仕事の人」だけではなく、今までプロジェクトに関わってこなかった人たちもプロジェクトマネジメントの良さを体験していく、広がりを作っていく場としてこの未来創造プログラムが創られたと思っています。
PMI日本支部では年齢層が高くなっていきていて、活動を持続的にやっていこうとすると20代、30代の方々の力も必要になってきます。若い力で考えた新しい取り組みに感化された人たちが、次の活動に参加してくれることでPMI日本支部の活動をより盛り上げていくと思っています。結果的に盛り上がるからこそ、さまざまな人たちに価値を伝えていくことが持続的にでき、そこを我々は担っているんだと思っています。
Q:本多さん、楠川さんもこの未来創造プログラムの取り組みを一緒にやられていますが、どのような役割をお持ちですか?
本多 未来創造プログラムは最初、セミナーから始まりました。セミナーというのは一方通行で、講師の方々が一方的に伝えていくだけでは、なかなか伝わらないと感じていました。そこで次にワークショップということで双方向の取り組みをやり始めました。双方向になるとファシリテーターの存在が必要になってきますが、その役割を私のほうが担っています。ファシリテーターとして、できるだけ若い人たちに寄り添いながら難しいと思われているプロジェクトを少しでも分かりやすく、入り口に案内する役目だと思っています。
楠川 ワークショップの入門編の中で一部、講師として参加させていただいています。特に大学受験という多くの方がイメージしやすく、実際に取り組まれていたであろうことをプロジェクトマネジメントというものを身近に学んでいただけるような題材として10の知識エリアとプロセスについてお話をさせていただくという役を担っています。そして、そのワークショップに加えて、コミュニティを運営しています。ワークショップに参加された方の中で高い学習意欲を持っている方々を集めて、何かできないかと考えていたのですが、2023年5月に未来創造コミュニティを立ち上げ、20数名の方々に申し込みをいただいて、現在、コミュニティ活動を進めています。
Q:三人に聞きますが、これまでの未来創造プログラムの活動の中で一番苦労した点はどこですか?
谷口 未来創造プログラムというのは、今までやったことのない取り組みで、正解のないものだったので、いろいろなアイデアが出てきました。そのアイデアで何度も計画作りをしていると、なかなか前にも進まなくて、計画を繰り返しやっているだけの状況になっていました。そのため、「まずはやっていみよう!」ということでセミナーからスタートさせることになりました。そうしたらセミナーが上手くいって次はワークショップをやってみることになりました。さらに楠川さんが運営を始めているコミュニティが立ち上がって、徐々に広がりを持っていけるようになりました。まずは一つ一つを作り上げていくという「ゼロから1にすること」をやってきたことが、苦労でもあり面白い点でもあるかと思っています。
本多 苦労というと、いかに若い人をどうやって集めるのかというところですね。未来創造プログラムのみんなで考えましたが苦労しましたね。未来創造の取り組みを始めた時から、いかに若い人に響かせるのかというところに苦労したと思っています。自分も20歳くらい年齢の下の方が何を考えているんだろうと考えることにとても苦労しました。
楠川 苦労してきたというか、今も、苦労していることですが、バックグラウンドが違うというか、プロジェクトマネジメントと一言で言ってもやっていることが本当に違う人たちをコミュニティという形で集めた時に、みんながみんな思っていることが違います。背景も違うという中で、やっていることが違う、思っていることが違う、そしてやっているプロジェクト、やっているマネジメントが違う中で、どのように価値というものをみんなで共通して持つのか、広げていけるのかを悩みながら進めています。
Q:逆にご自身にとってこの活動でプラスになったことは何ですか?
谷口 経験、そして自身のプレゼンスの向上、さらにネットワーキングの3つだと思っています。本業だけでは関われないことがどんどんできました。広告などのマーケティング的な観点もそうですし、司会をやっていくことも新しいことを企画していくことも初めて経験することができました。あとプレゼンスに関しては、このような活動を通して、それが社内や、一般的な方に対して谷口という人がいるんだなということが伝わっていくことができたのはすごく良かったことです。そして最後はこのPMI日本支部には、素晴らしい方が多いので、そういった方々と繋がって、偶発的な出会いの中で新しいものが創発されていくことがすごく良いことだと思っています。
本多 PMI日本支部で活動をすることで、いろいろな人に出会えるということですね。今の仕事の環境だと、重厚壮大なところで働いていることもあり、みんな考えていることが同じで、平均年齢も高いので、考え方が偏ってしまいます。そこで別の会社の方々と活動することで、新しい視点が入ってくるということが魅力です。しかも若い人たちが入ってきて活力が入るとワクワク感が出てきます。ここがプラスになっていることだと思っています。
楠川 お二人も言われていることですが、まずは繋がりだと思っています。特に私自身が新卒3年目なので、会社の上司や、社会というものに初めて触れたのが今の会社の働き方や文化だった中で、それ以外のものに触れることができたという点と、そういった活動を通じていろいろなものを体験でき、得ることができたことだと思います。
Q:最後に若手のプロジェクトマネジャー、これからプロジェクトマネジャーになっていく若い人たちに向かってメッセージをお願いします!
楠川 広いところに飛び出してほしいと思います。プロジェクトマネジメントというのはいろいろな人たちと進めていかなければならない中で、どうしても一つのコミュニティ、環境の中に閉じ籠もったままプロジェクトマネジメントを考え続けていると自分の中で柔軟性が失われていったり、凝り固まっていったりしてしまうので、外に飛び出して、こんな考えがあるんだ、こんな取り組みがあるんだということに触れて、自分の視野を常に広く、高く保っていただけたら良いかと思います。そのために未来創造コミュニティにも来ていただけると良いなあと思っています。
本多 楠川さんが言ってくれたコミュニティも重要ですが、PMBOK®などの勉強も重要だと思います。勉強をやりながらコミュニティもやって、その勉強とコミュニティの両輪をやっていくことが自分を強くすると思います。会社の上司の矛盾など部下として気付けるようになるなど楽しみになってきます。上司のマネジメントはPMBOK®から見ると違いがあるんだよなといったことに気付けるようになってくると自分が成長したことを実感できると思います。
谷口 プロジェクトというのは絶対的な正解はないなあと思います。そこでもがき苦しむのですが、プロジェクトマネジャーというのはもがき苦しむものだと思いますし、そこでプロジェクトマネジャーが折れるのではなく、誠実さを持って、いろいろな人とコミュニケーションを取りながら、方向性を見定めていくことがプロジェクトマネジャーだと思います。答えがないからこそ悩むので、一人で悩むのではなく、若手同士、みんなが集まって、何が大変だったのか、どうすれば良かったのか、いろいろな意見を知ることで、自分の引き出しを増やして、また誠実な心を取り戻してプロジェクトを進めていくといった活力になるのが、この未来創造プログラムだと思います。若手の皆さん未来創造プログラムにぜひ参加してください!
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