第2回勉強会(2026年5月23日)の議論の様子(概要)です

こんにちは
PMBOK®セミナー・プログラムの西山です。
今回は、第2回勉強会の様子をお伝えします。(2週遅れになってしまった…)

【活動レポート】PMBOK®ガイド 第8版 第2回勉強会:プロジェクトマネジメント標準 第3章「原理原則」の論点


5月23日に開催された第2回勉強会では、第8版の「第3章:プロジェクトマネジメントの原理原則」を取り上げ、実務的な解釈や今後のセミナー制作における制約を中心に議論が行われました。

1. 「成果(Outcome)」と「価値(Value)」の定義の境界

第8版の核となる「価値」の概念について、他の用語との関係性を整理しました。

  • 用語の包含関係: ガイドの記述にある「価値には、成果物(Deliverable)およびそれに関連する成果(Outcome)が含まれ、特に主要ステークホルダーの視点から捉えられる」という定義を確認しました。
  • 実務的な整理: 新しい製造機器の導入を例に、「生産性が上がることが成果(ベネフィット)」であり、投資と成果の差やそこから得られる効果を「価値」とみなすといった、具体例を用いた解釈の必要性が議論されました。
2. 原理原則としての「持続可能性(Sustainability)」の検討

なぜ「持続可能性」が標準(Standard)の中に組み込まれたのか、その背景と意図について考察しました。

  • 社会的背景と思想: ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)への注力や、経済的な外部不経済までを考慮して価値を定義するという現代的な思想が反映されている可能性が指摘されました。
  • 実務上の問い: プロジェクトマネジメントのコンテキストにおいてどこまでこれらを考慮すべきか、またセミナー等で質問を受けた際に「プロジェクトマネジメントの中ではこう定義されている」とどう回答すべきかといった論点が検討されました。
3. 「実践における原則(Principles in Practice)」の解説における課題

各原則に付随する「実践における原則」については、その難解さと、オンデマンド形式ならではの制作上の難しさが焦点となりました。

  • 抽象度への指摘: メンバーからは「全体的に抽象度が高く、わかりにくい」という率直な感想が多く寄せられました。
  • 制作上の制約: これらを分かりやすく伝えるには自身の事例を用いた説明が効果的ですが、オンデマンド形式のセミナーでは原文に忠実な解説が求められるため、具体的なエピソードを自由に組み込むことが難しく、いかにその制約の中で本質を伝えるかが大きな課題として共有されました。
4. テキストにおける用語の揺れへの着目

セミナー制作を見据え、テキスト内の表現の正確性や整合性についても議論が及びました。

  • 表現の不一致:権限付与された文化を構築する」と「自律的な文化を構築する」など、文中で訳語が揺れている箇所を特定しました。
  • 今後の対応: これらの揺れについては、標準化委員会へのフィードバックを行うとともに、今後のセミナーでの解説方針を検討する際の重要な論点として残していくこととなりました。

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