小規模な活動でしたら、取り立ててプロマネという人はいなくても進められますが、大きな活動になり、メンバーが増えれば、目標や計画を共有し、役割を分担して進めることが必要になります。
社会課題への取り組みには多様な関係者(ステークホルダーと言います)が関わっていて、それぞれの期待値が異なることも多く、ベクトルを合わせることが大変です。そこで通常は取り組むべき課題領域の専門家の方がリーダーないしはコーディネーターとなって方向付けをしていくことになります。
複雑な課題になればその領域も複数にわたって互いに絡み合い、複数の専門家が関わってくることもあります。専門家の方は課題解決の内容について調査分析し、解決策を作っていきますが、そのとき多くのステークホルダーとスケジュールの調整をし、リソースの調達やリスクのコントロールをしながら進捗の管理をしていくのは容易ではありません。
そこで課題領域の専門家(Subject Matter Expert = SME と言います)を助けるマネジメントの専門家(Project Manager = PM)を置くことにしてはいかがでしょうか。
小規模であれば一人の人がSMEとPMの両方の役割を果たしていけますが、規模が大きくなったら、役割を分担して進めます。ただし、ここで一つ考えるのは、情報システム開発のプロジェクトでは通常PMが全体のリーダーシップを取りますが、ソーシャル・プロジェクトではあくまでSMEが主体であってPMはその補佐役に徹することではないでしょうか。もちろん両方ができればそれに越したことはありません。