デザイン思考のアプローチによって、「ソーシャル・アジャイル・マネジメント」を実現します。
ソーシャル活動は多様なので、型にはまったプロマネ手法は適さないのではという問いに対し、多様な手法を用意しておいて、状況に応じて柔軟に選択します(よくある質問 0-2参照)。それは活動の目標や内容そのものが多様であるから、それに適合した進め方を検討するためですが、環境の変化や関係者の要求の変化によって、目標や内容を変更せざるを得ないことが起こりがちです。
次に、「デザイン思考」を「現場の状況や人々の行動/思考を観察/体験して問題の本質を洞察し、課題を再定義して仮説を作り、プロトタイピングによる試行錯誤を繰り返して解決に導くアプローチ」と説明しました。 このアプローチによれば、現場に直接入って人々と対話をしていますので、環境や要求の変化は比較的早く感知することができます。 また、関係者で課題を共有して仮説を作り、小さな単位でプロトタイプを作っていれば変更することも容易です。
どこかで聞いたような言葉・・そうです、「アジャイルソフトウェア開発宣言」の狙いとほとんど同じです。アジャイル開発は、反復 (イテレーション) と呼ばれる短い開発期間単位を採用することでリスクを最小化しようとするもので、近年システム開発の現場でだいぶ行われるようになってきました。
デザイン思考も同様に、プロトタイピングを繰り返すことによって徐々に解決策を完成させていこうとするものですが、対象は社会課題や組織改革など、あらゆる問題解決の手法として応用されます。広く経営や組織運営にこの手法を適用して変化に即応するマネジメント手法を「ソーシャル・アジャイル・マネジメント」と呼ぶことにします。