コミュニティ活動は成長の実感に繋がる原動力


株式会社インタローグコンサルタンツ 代表取締役


PMI日本支部
PM Award Working Group メンバー
セミナープログラム メンバー

近藤 昇久

いま思うと、2022年3月にPMI日本支部事務局から会員に発信された、PM Award Working Group (WG) メンバー募集のメールが目に留まったのは、自分の興味のアンテナがそちらに立っていたからなのでしょう。

私は部会ではセミナープログラムで10年近く活動していて、仲間とともに月例セミナーやPMI Japan Festaといったイベントの企画運営に携わり、さまざまなジャンルで活躍されている方を講師としてお招きし、直接対話する機会から得る学び、気づきは、日々の仕事への刺激となっています。

一方、PM Award は組織拡大委員会のPM Award WGが企画運営し、2021年から始まった「未来創造に繋がる日本国内および、日本企業・団体による優れたプロジェクトを表彰する制度」です。表彰というイベントの企画運営はセミナープログラムの知見を活かせる可能性があること、優れたプロジェクトを選考する過程に携わることで、さらに自分の視野が広げられるのではないかと魅力に感じました。

私にとって当初PM Awardとセミナープログラムは別々の活動でしたが、PM Award受賞セレモニーとPMI Japan Festaの開催時期が近いことからコラボレーションの話が持ち上がり、PM Award最優秀プロジェクト賞の方に、PMI Japan Festaで講演していただくということになりました。

PM Award とセミナープログラムの両方で活動し、それらをつなぐ役割を担うことになった私は、ひと枠1時間の講演だけでなく、コラボレーションとしてさらに付加価値のある企画に発展させることに意義を感じました。

PMI Japan Festaの方で私は、小惑星からのサンプルリターンを成し遂げた「はやぶさ2」プロジェクト・マネジャーのJAXA津田様と登壇の交渉をしているところでした。津田様とPM Award受賞プロジェクト・マネジャーに対話してもらうことで、何か有意義な知見が導き出せるのではないかという予感がしました。

その後、PM Award 最優秀プロジェクト賞はファイザー社による新型コロナ治療薬研究開発プロジェクトに決まり、1時間の枠の前半をファイザーR&D合同会社三木様の講演、後半を三木様と津田様のパネルディスカッション、自分がモデレーターを務めるという企画に変更しました。
この企画によりPM AwardとPMI Japan Festaそれぞれの付加価値が増し、PMI Japan Festa参加者にはプロジェクトマネジメントのジャンルを超えた汎用性・有用性を伝えること、PM Award WGにはPM Award表彰制度の認知度を向上すること、そしてセミナープログラムにはPMI Japan Festaの参加者から好評価を得ることに貢献できたのではないかと思っています。
また、数百人の参加者が視聴するイベントで、優れたプロジェクト・マネジャーの方々の対話をモデレートするという役を自ら課し、緊張感を持って集中する経験は、自分の思考のスピードや深さが鍛えられ、自分自身がプロジェクト・マネジャーとして、またリーダーとして成長できる機会になりました。
私にとってPMI日本支部の部会活動は、プロジェクトマネジメントを軸とした思考・行動様式、価値観を共有し、共通言語で会話できるコミュニティであり、自分のアイデアを自由に出すことができ、それを実現するために企画運営を一緒にやってくれる仲間がいる大切な場になっています。
プロジェクトマネジメントという共通の軸を持つコミュニティへの貢献とともに、日々の仕事からだけでは得られない成長の実感が、私が部会活動を続ける原動力になっているように思います。